青山熊野神社は、東京都渋谷区に鎮座する歴史ある神社です。紀州徳川家ゆかりのこの神社は、仕事運や商売繁盛、厄除けのご利益があるとされ、多くの参拝者が訪れます。そんな青山熊野神社について「どんな神様が祀られているの?」「御朱印はもらえる?」「アクセスは便利?」といった疑問をお持ちではありませんか?
この記事では、青山熊野神社の歴史やご祭神、参拝方法、御朱印情報、アクセスまで詳しくご紹介します。特に、御利益や見どころを押さえておけば、より深い信仰の気持ちを持ってお参りできますよ。また、混雑を避けるおすすめの参拝時間や、周辺の観光スポットについても触れていますので、ぜひ参考にしてください。
青山熊野神社の魅力を存分に味わいたい方は、ぜひ最後までご覧ください。歴史的背景を知ることで、より意義深い参拝ができるはずです。さあ、青山熊野神社の神秘的な世界を一緒に探っていきましょう!
青山熊野神社とは?歴史と由緒を解説

創建の背景と紀州徳川家との関係
青山熊野神社の創建は、紀州徳川家と深い関わりがあります。江戸時代初期、紀州徳川家の初代藩主・徳川頼宣によって、紀州熊野三山の神々を江戸藩邸内に勧請したのが始まりです。熊野信仰を広めるために創建されたこの神社は、後に地元の人々の信仰を集め、現在の渋谷区神宮前に遷座されました。
紀州徳川家は、熊野信仰を篤く尊んでいました。熊野信仰とは、日本有数の霊場である熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)を崇敬するもので、熊野詣でが盛んに行われていたほどです。その影響を受けた青山熊野神社もまた、当時の武士や商人たちに厚く信仰されるようになりました。
現在も青山熊野神社には紀州徳川家とのつながりを感じる要素が多く残されています。境内の三つ葉葵の紋や歴史的な神社建築は、当時の名残を色濃く伝えています。徳川家ゆかりの神社として、その格式と伝統を守り続けているのです。
熊野信仰とのつながり
熊野信仰は、日本全国に広がる神道の一つで、特に熊野三山への信仰が篤いことで知られています。この信仰の中心には、伊弉冊尊(いざなみのみこと)や熊野権現が祀られており、青山熊野神社もその流れを汲んでいます。熊野信仰は、「浄化」と「再生」の象徴とされ、人生の転機や新たなスタートを切る際に参拝する人が多いです。
熊野信仰の特徴として、八咫烏(やたがらす)という神の使いが挙げられます。八咫烏は導きの象徴とされ、人生に迷ったときに正しい方向へ導いてくれる存在とされています。青山熊野神社では、この熊野信仰に基づいた御朱印にも八咫烏が描かれることがあり、多くの参拝者がその霊力にあやかろうと訪れます。
また、熊野信仰には「蘇り」の概念が強く結びついています。心身を清め、新たな一歩を踏み出すために熊野詣でが行われてきた歴史を持ち、青山熊野神社もそうした意味で参拝する人に力を与える神社となっています。
江戸時代からの変遷
青山熊野神社の歴史は、江戸時代を通じて大きく発展しました。もともとは紀州徳川家の江戸藩邸内に祀られていたものが、1644年に現在の渋谷区神宮前の地に遷座されました。この移転により、地域の総鎮守としての役割を担うようになり、多くの人々に親しまれる神社となりました。
江戸時代には、熊野信仰が広く浸透し、熊野詣でが庶民の間でも流行しました。その影響もあり、青山熊野神社も多くの参拝者を集めるようになります。また、当時の江戸の名所を紹介する『江戸名所図会』にも掲載されており、格式高い神社として知られていました。
明治時代になると、神仏分離令の影響を受け、社号を「熊野大権現」から現在の「青山熊野神社」へと改称しました。その後も、地域の人々の信仰を集め続け、現在に至るまでその歴史を紡いできました。青山という都心にありながら、長い歴史と伝統を守り続けているのが青山熊野神社の魅力の一つです。
青山熊野神社のご祭神とご利益
主祭神とその役割
青山熊野神社の主祭神は、五十猛命(いそたけるのみこと)、大屋津姫命(おおやつひめのみこと)、抓津姫命(つまつひめのみこと)、伊弉冊命(いざなみのみこと)の四柱です。これらの神々は、特に樹木や建築、生命の創造に関わる神として信仰されています。
五十猛命は、日本書紀にも登場する神で、全国に樹木を植え、緑豊かな国土を築いたとされています。そのため、林業や建築関係者からの信仰が篤く、木に関する仕事に携わる人々が参拝に訪れます。また、大屋津姫命と抓津姫命は五十猛命の妹神であり、同じく樹木の神とされています。
伊弉冊命は、日本神話に登場する創造神であり、多くの神々を産んだことで知られています。生命の誕生や再生を象徴する神であるため、厄除けや再起を願う人々に信仰されています。このように、青山熊野神社のご祭神は「仕事」「再生」「成長」に関わる力を持つとされ、多くの人々にご利益を授けています。
仕事運・商売繁盛のご利益
青山熊野神社は、仕事運や商売繁盛のご利益があることで知られています。これは、主祭神である五十猛命が樹木を植えて国土を豊かにしたことに由来し、「仕事を実らせる神」として信仰されているためです。そのため、企業経営者やビジネスパーソンの間でも人気の神社となっています。
特に、青山熊野神社は「商売繁盛」の祈願に訪れる人が多く、仕事がうまくいくよう願掛けをする人も少なくありません。また、オフィス街に近い立地のため、仕事の合間や出勤前後に立ち寄る参拝者も多いです。
仕事で成功したい、商売を繁盛させたいと願う方は、ぜひ青山熊野神社を訪れてみてください。強いご利益が授かれることでしょう。
厄除け・健康運のご利益
青山熊野神社は、厄除けや健康運のご利益も授かることができる神社です。特に伊弉冊命は生命を司る神であるため、健康長寿を願う人々が多く訪れます。
また、熊野信仰には「蘇り」の力があるとされており、体調不良や困難を乗り越えたいと願う人々が参拝することが多いです。定期的に参拝することで、心身のリフレッシュにもつながるでしょう。
厄年を迎える方や、最近体調が優れないと感じる方は、一度青山熊野神社にお参りし、健康運を高める祈願をしてみてはいかがでしょうか。
青山熊野神社の参拝方法と御朱印情報
正しい参拝手順とマナー
青山熊野神社を訪れる際は、正しい参拝マナーを守ることが大切です。神社の鳥居をくぐる際には、一礼してから入りましょう。これは神様への敬意を表す大切な作法です。また、境内では静かに行動し、他の参拝者の迷惑にならないようにしましょう。
手水舎では、まず柄杓を使って左手を清め、次に右手を清めます。その後、左手で水を受けて口をすすぎ、最後に柄杓の柄を洗い流します。この手順を守ることで、心身を清め、清らかな気持ちで参拝することができます。
拝殿の前では、まず軽くお辞儀をし、賽銭を入れます。鈴を鳴らし、二礼二拍手一礼の作法で神様にお祈りをしましょう。願い事をする際は、自分の名前と住所を心の中で伝えた上で、感謝の気持ちを込めることが大切です。
御朱印のデザインと受付時間
青山熊野神社では、御朱印をいただくことができます。御朱印は、神社を訪れた証としていただくもので、参拝の記念になります。青山熊野神社の御朱印には、熊野信仰の象徴である八咫烏(やたがらす)や、紀州徳川家ゆかりの三つ葉葵の紋が描かれることがあり、歴史的背景を感じられるデザインとなっています。
御朱印の受付時間は、通常9:00~17:00ですが、状況によって変更される場合があります。確実にいただきたい場合は、事前に神社へ問い合わせておくと安心です。また、特別な時期には限定御朱印が頒布されることもあるので、チェックしてみるのもおすすめです。
御朱印をいただく際は、社務所で申し込みます。御朱印帳を持参する場合は、開いて渡しましょう。また、書き置きの御朱印も用意されていることがあるので、直接手書きしてもらえない場合でも安心です。
限定御朱印の有無
青山熊野神社では、時期によって特別な御朱印が授与されることがあります。例えば、正月や例大祭の時期には、通常の御朱印とは異なる特別仕様の御朱印が頒布されることがあります。限定御朱印は、季節や神社の行事に合わせたデザインが施されており、コレクターや御朱印巡りをしている方に人気があります。
過去には、八咫烏をモチーフにした御朱印や、熊野信仰にちなんだ特別な墨書きが施されたものもありました。限定御朱印の情報は、神社の公式サイトやSNSなどで告知されることがあるので、こまめにチェックするとよいでしょう。
限定御朱印を希望する場合は、早めの時間に訪れるのがおすすめです。数に限りがあることが多く、人気のある御朱印はすぐに配布終了となる場合もあります。特別な御朱印を手に入れたい方は、事前に情報を確認し、計画的に参拝すると良いですね。
青山熊野神社の魅力とおすすめの参拝時間
他の熊野神社との違い
全国に数多くある熊野神社の中でも、青山熊野神社は東京都心に位置し、紀州徳川家との深い歴史的なつながりを持つ点が特徴的です。熊野三山の信仰を基にした由緒ある神社でありながら、都市の中で気軽に訪れることができるため、仕事の合間や休日に立ち寄る参拝者が多いのもポイントです。
また、青山熊野神社の社紋には、熊野三山にゆかりのある八咫烏ではなく、紀州徳川家の象徴である三つ葉葵の紋が使用されています。これは、この神社がもともと紀州徳川家の邸内に祀られていたことに由来しており、他の熊野神社とは一線を画した特徴の一つです。
青山熊野神社は、都会にありながらも静かな空間が広がる癒しのスポットでもあります。自然に囲まれた境内にはパワースポットとしての魅力もあり、都会の喧騒を忘れたい方におすすめです。
混雑を避けるおすすめ時間帯
青山熊野神社は比較的落ち着いた雰囲気の神社ですが、平日と休日では混雑具合が異なります。特に週末や祝日は参拝者が増えやすく、御朱印をいただくのに待ち時間が発生することもあります。
混雑を避けるなら、平日の午前中が最もおすすめです。朝9時~10時頃は、参拝者も少なく、ゆっくりと境内を巡ることができます。また、夕方の17時前後も比較的人が少なく、落ち着いてお参りができる時間帯です。
特に初詣や例大祭の時期は多くの人で賑わうため、早朝や夕方の時間帯を狙うと、混雑を避けながら快適に参拝できます。静かにお参りをしたい方は、平日か早朝の訪問を計画すると良いでしょう。
春・秋の景色と年間行事
青山熊野神社は四季折々の景色が楽しめる神社でもあります。特に春と秋は境内の自然が美しく、訪れる人々を魅了します。
春には境内の桜が咲き誇り、穏やかな雰囲気の中で参拝を楽しむことができます。お花見シーズンには、神社の静けさと桜の美しさが融合し、都会の中とは思えないほど落ち着いた時間を過ごせるでしょう。
秋には境内の木々が色づき、美しい紅葉が見られます。特に社殿周辺の木々が赤や黄色に染まる景色は圧巻です。この時期には、七五三の参拝者も増え、家族連れで賑わう様子が見られます。
青山熊野神社では年間を通じてさまざまな行事が開催されます。例大祭は特に見どころの一つで、地元の人々が集まり、伝統的な神事が執り行われます。こうした行事に合わせて訪れると、神社の魅力をより深く体験できるでしょう。
青山熊野神社へのアクセスと周辺スポット
最寄り駅からの徒歩ルート
青山熊野神社は、東京都渋谷区に位置し、東京メトロ銀座線・半蔵門線・大江戸線の「青山一丁目駅」から徒歩約5分の距離にあります。駅からのアクセスが非常に良いため、初めて訪れる方でも迷わずに行けるでしょう。
駅を出たら、青山通り(国道246号線)を外苑前方面に向かい、青山霊園方面へ進みます。途中で細い路地を入ると、静かな住宅街の中に青山熊野神社の鳥居が見えてきます。都会の喧騒を離れ、静寂の中で参拝できるのがこの神社の魅力の一つです。
また、「外苑前駅」からも徒歩圏内で、こちらからは約10分ほどの距離です。渋谷や表参道からのアクセスも良好で、散策がてら立ち寄るのにも適しています。
駐車場の有無と近隣情報
青山熊野神社には専用の駐車場はありません。そのため、車で訪れる場合は、近隣のコインパーキングを利用する必要があります。神社周辺にはいくつかの時間貸し駐車場があり、特に青山霊園付近には比較的広い駐車スペースもあります。
青山一丁目駅周辺には、24時間営業の駐車場も複数あり、車でのアクセスを考えている方は事前に駐車場の位置を確認しておくと安心です。特に週末や祝日は周辺の駐車場が混雑することもあるため、公共交通機関を利用するのがおすすめです。
また、神社の近くには青山霊園や赤坂御用地といった歴史的な場所もあり、参拝後に散策を楽しむこともできます。都会の中で静寂を感じられるエリアとして、のんびりと過ごすのに最適な場所です。
周辺の観光・グルメスポット
青山熊野神社の周辺には、魅力的な観光スポットやおしゃれなカフェ・レストランが点在しています。参拝の後に立ち寄れるおすすめスポットをご紹介します。
まず、神社から徒歩10分ほどの場所にある「青山霊園」は、桜の名所としても有名です。春には満開の桜が咲き誇り、落ち着いた雰囲気の中で散策を楽しむことができます。歴史的な墓地も多く、日本の文化に触れることができるスポットです。
また、神社の近くには「国立新美術館」や「根津美術館」などのアートスポットもあります。美術館巡りを楽しみながら、都会の喧騒を忘れ、文化的な時間を過ごすのもおすすめです。
グルメスポットとしては、青山エリアならではのスタイリッシュなカフェやレストランが豊富にあります。青山一丁目駅周辺には、人気のパン屋やコーヒーショップが並び、参拝後にひと休みするのにぴったりです。特に、表参道方面に足を延ばせば、有名なカフェやスイーツ店が多く、観光と食事を兼ねた一日を楽しめるでしょう。
青山熊野神社を訪れる際は、周辺の観光スポットやグルメスポットもチェックして、充実した時間を過ごしてみてください。
まとめ
青山熊野神社は、東京都心にありながら静寂な空間が広がる歴史ある神社です。紀州徳川家ゆかりの由緒を持ち、熊野信仰に基づいたご祭神が祀られています。仕事運や商売繁盛、厄除け、健康運などのご利益があるとされ、多くの参拝者が訪れています。境内には自然が豊かで、四季折々の美しい景色も楽しめます。
アクセスも良好で、青山一丁目駅や外苑前駅から徒歩で訪れることができます。専用駐車場はありませんが、近隣のコインパーキングを利用すれば車でもアクセス可能です。周辺には青山霊園や国立新美術館などの観光スポットがあり、参拝と合わせて楽しむことができます。また、おしゃれなカフェやレストランも多く、散策しながらグルメを楽しむのもおすすめです。
青山熊野神社を訪れることで、歴史や文化を感じるとともに、心を落ち着かせる時間を持つことができるでしょう。日常の忙しさから離れ、静かに自分と向き合うひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?この記事が、皆さんの参拝の参考になれば幸いです。